鹿鳴館
アンミュレのユキ、元チェルシーの遥、ジン、レオナが見に来てくれて、なかなか好評だった。何よりユキに好評だったのが嬉しかったね。
客のノリも良かったし動員もあった。
楽しかったなー。
楽屋で新しい衣装を見た。すごいとは聞いてたんだが見た瞬間、唖然としてしまった。そして次に爆笑した。
シャツみたいなやつの首周りがランニングシャツを詰まらせた様な形。アウアアっぽい蜘蛛の巣を張るはずが、何故かソーメンをぶちまけた様な物が付いてる。かなり細い俺でも着るのに苦労するサイズ。ボンテージパンツの足をつなぐベルトは床にデロ~ンと垂れる程長い。ジャケットはケンシロウの服をうろ覚えで書いた様なデザインで、ジッパー部分が訳の分からないところにとぎれとぎれに付いていた。パンツはアンダーのおヘアーが見えそうな程のローライズ(何故に!?)
基本的な作りも滅茶苦茶。
最初に余裕を持たせた5万円の材料費を要求してきたし、途中経過の確認も無かったから、かなり自分の仕事に自信を持ってるのかとも思ってたんだが…。
真稀君なんて鼻たらした小学生みたいなピチピチの短パンだし。
長くバンド活動して来て、市販の服から少しずつグレードアップしてきたつもりなんだが、ここにきてこんな衣装を作ってこられるとは。
手数料1人一万円取ってるし。
ど素人が取る値段じゃない。
よく俺達にあんなの作って手数料まで取るもんだな。
小学生の家庭科の方がましなもん作るぞ。
ひょっとしてあれはプロの手による前衛アートなのか?
楽屋でみんなその衣装を着て、狂った様に笑っていたら他のバンドさんが入って来た。
あんなもん金払ってまで欲しいとか思う奴いないぞ。タダでもいらんわ!